「競合、見てないんですか?」
出店の相談を受けるたび、これを聞いて絶句しています。
「競合は見てません」「ポータルでちょっと眺めました」——これが多数派なんです。
そういう人に限って、なぜか人に意見を聞いてきます。
「この物件、どう思いますか?」「この部分、どう思いますか?」と。
答えは市場にあるのに。
人の感想で数百万円の初期投資を決めるのは、生殺与奪の権を他人に委ねているのと同じです。
私に「良いと思いますよ」と言われて出店して、赤字になったら誰が責任を取るんでしょうか。
私はレンタルスペースを23部屋運営して、売上は累計1.5億円を超えました。
そして赤字物件はゼロです。
出店を検討する際は必ず競合を視察します。
出店前に市場から答えをもらってから、契約するのです。
今日は、その「答えのもらい方」の中でいちばん大事な、競合視察の話をします。
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なぜ視察を飛ばすのか
理由はだいたい2つです。
1つは、競合を甘く見ているから。
「あの程度なら勝てるでしょ」という慢心です。
もう1つは、お金がかかるから。
視察は実際に予約して利用するので、1店舗あたり数千円〜1万円くらいかかります。
でも、考えてみてください。
見に行って、実際に競合は甘かったなら——それはそれで「勝てる」と分かります。
視察はどちらに転んでも答えが出る投資なんです。
そして本当に強い競合こそ、ちゃんとこの目で見るべきです。
強い店の部屋に入ると、そのホストの思考の深さ、性格さえ伝わってきます。
「ここまでやるのか」が分かるから、自分が何をすれば勝てるかも分かります。
もしくは、エリアを外して参考にさせていただこうとなります。
ちなみに「競合がいないから大丈夫」は一番危険です。
競合ゼロは独占ではなく、需要がないサインだからです。
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視察は数千円で数十万円分の情報が買える
やり方はシンプルです。
実際にお客さんとして予約して、利用する。
これだけです。
見るポイントは5つ。
| 見るもの | ポイント |
|---|---|
| 内装 | 壁紙、床、照明などの施工をしているか? |
| 家具・備品 | 実際にどういうものを置いているか? |
| 建物 | 新しさ・立地・EV有無など |
| 清潔感 | 清掃状況、トイレ・ゴミ処理など |
| 独自の工夫 | 掲示物、レビュー対策、定期利用訴求など |
ポータルの写真では、絶対に分かりません。
写真は「一番よく撮れた瞬間」だからです。
現地に立てば、写真と実物の差も含めて全部分かります。
写真よりしょぼかったり、写真を大きく上回っていることもあります。
その差がそのままお客さまの利用体験です。
GAPに人は惹かれると言いますが、まさにそれです。
特に見てほしいのは、5つ目の「独自の工夫」です。
こまかな気配り、部屋の掲示物、レビューを書いてもらう仕掛け、定期利用のお客さんへの訴求。
儲かっている店は、こういう細部が違います。
逆にここが雑な店は、写真がきれいでも怖くありません。
数千円で、数十万円分の情報が買えます。
どんなに忙しくても、これだけは必ずやってください。
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裏技:Googleレンズで備品の値段を暴く
視察に行ったら、置いてあるソファやテーブルをスマホのGoogleレンズで撮ってください。
どこのショップでいくらか、一瞬で分かります。
レンタルスペースの備品はほぼ、Amazon・楽天・IKEA・ニトリ・SHEINで揃えられています。
つまり競合の備品代の総額が、1円単位で判明します。
私は秋葉原に出店するとき、競合の備品を1点ずつECサイトで特定してリスト化しました。
このリストがそのまま、自分の店の発注リストになりました。
さらに融資資料の見積根拠にもなりました。
視察1回が、発注リストと融資資料に化けるんです。
数千円の出費、安すぎませんか。
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売上も、契約前に丸裸にできます
視察で「店の中身」が分かったら、次は「数字」です。
競合の売上は、外から推計できます。
手順はこうです。
競合の予約カレンダーを毎日チェックして、埋まったコマを記録する。
1週間分たまったら週間売上を出して、月間に換算する。
レンタルスペースは月によって繁閑の差が大きいので、季節の補正までかけると精度が上がります。
私は秋葉原に出すとき、この方法で13店舗調べました。
「このエリアは、この価格帯で、月にこれくらい入る」が事前に分かってから契約しています。
この推計、精度を疑う人がいるかもしれません。
私はこの調査をAIで自動化して毎朝回していますが、自社店舗で答え合わせをしたら、推計売上が実際の予約と1円単位で一致しました。
カレンダーは、嘘をつかないんです。
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まとめ:契約前に「答え」を出す
人に聞くのは、やめましょう。
市場に聞けば、契約前に答えが出ます。
見に行く。数字を取る。答えが出てから契約する。
赤字物件ゼロの正体は、これだけです。
最後に質問です。
あなたが出店したいエリアの競合、5店舗言えますか?
言えなかったら、まず今週、気になるスペースを1件、お客さんとして予約してみてください。
数千円で、数十万円分の答えが返ってきます。