eBay有力セラーのビジネスポリシーを調べてみた結果(返品・配送除外国)

eBayジャパンが表彰した日本のセラー20店の、返品と配送の設定を、ぜんぶ調べました。

きっかけは、ぼくの店の返品設定です。
ぼくの店は、返品60日・返送料はこちら持ち。
かなり手厚くしています。

でも8月は、返金で9万7千円を失いました。
「手厚すぎるのかな」
「上の店は、どうしているんだろう」
そう思って、調べてみました。


調べ方: アメリカのお客さんの画面で見る

材料は、eBayジャパンの受賞ページです。

▼2025 eBay Japan Awards
https://www.ebay.co.jp/ebayjapan-award/

受賞セラーのうち、eBayストアが載っている20店を対象にしました。

見たのは、アメリカのお客さんに見えている設定です。
日本からふつうに開くと、店によっては商品が1つも出てきません。
返品は1店5件ずつ、配送は1店1件ずつ、出品の設定を確認しました。

この「アメリカから見る」が大事なポイントなので、あとでもう一度書きます。


返品: いちばん多いのは「30日・返送料無料」

30日返品と返送料無料を示すカレンダーと返送箱

結果はこうでした。

返品の設定 店の数
30日・返送料はセラー持ち 9
返品不可 5
60日・返送料はセラー持ち 3
14日・返送料はセラー持ち 1
14日・返送料はお客さん持ち 1
30日・返送料はお客さん持ち 1

返品を受ける15店のうち、13店が返送料をセラー持ちにしていました。
お客さんから見ると「返品送料無料」です。
返品を受けるなら、送料もこちらで持つ。
これが、上の店の基本の形でした。

ジャンルでも分かれます。
カメラ、ゲーム機、ゴルフ、楽器、ブランド品は、30日が中心。
高級時計の専門店は、2店とも14日でした。

60日にしていたのは3店。
そのうちの1店が、最優秀賞のセラーです。
ぼくの店の60日は、手厚すぎたのではなく、いちばん上の店と同じでした。


返品不可の5店は、なぜ返品を受けないのか

トレカ・スニーカー・フィギュアを前に考えるチャム

4店に1店は、返品不可でした。
ジャンルは、トレカ、スニーカー、フィギュア、アニメグッズ、中古ブランドバッグ。

理由はどこにも書いていないので、ここからはぼくの仮説です。

仮説1: 返ってきた品を、たしかめにくいジャンル
トレカやフィギュアは、小さなキズや箱のへこみひとつで値段が変わります。
トレカやブランドバッグは、別の品にすり替えて返される心配もあります。
返品を受けると、「本当に同じ品か」「同じ状態か」をたしかめるのがむずかしい。

仮説2: たくさん売る店ほど、返品の手間が重い
これまでの販売数が表示されていた15店のうち、70万点を超えていたのは3店。
その3店は、3店とも返品不可でした。
海外から1件ずつ返送を受けて、たしかめて、出し直す。
この手間は、売る数に比例して増えます。

仮説3: 返品不可でも、お客さんは守られている
eBayには返金保証があります。
「説明と違う」「届かない」ときは、返品不可の店でも返金の対象です。
つまり返品不可で断れるのは、「気が変わった」という返品だけ。
だから大量に売る店ほど、ここで線を引きやすいのだと思います。

おもしろかったのは、同じ中古ブランドバッグの店どうしで、正反対だったことです。
最優秀賞のセラーは、60日・返送料セラー持ち。
新人賞のセラーは、返品不可。
ジャンルだけでは決まらない。
店の大きさや、1点の損がどれだけ重いかで、答えが変わるのだと思います。


いちばんの発見: 設定がないと「返品不可」に見える

国内向け設定と米国からの表示が異なった調査事例

調べていて、いちばん驚いたのがここです。

eBayの返品設定は、国内向けと海外向けが別です。
海外向けの設定を入れていない出品は、国内向けを「14日返品OK」にしていても、アメリカのお客さんには「出品者はこの商品の返品を受け付けません」と表示されていました。

受賞セラーの出品にも、この状態のものがありました。
同じ店でも、海外向けの設定が入っている出品は「30日以内返品可」と出ていたので、出品ごとの設定のちがいです。

自分の出品が、アメリカのお客さんからどう見えているか。
一度、お届け先をアメリカにして、自分の商品ページを開いてみてください。

ぼくの店は、海外向けにも60日が入っていました。
ほっとしました🐹


配送除外国: ほとんどの店が外している先がある

配送除外の考え方を示す世界地図のイメージ図

配送しない国の設定(除外リスト)も、1店1件ずつ見ました。

除外している先 受賞20店のうち
米軍基地あて・私書箱 17店
ロシア 15店
日本 15店
南米 14店
アフリカ 13店
中東 11店
中国・インド 9店
アラスカ・ハワイ 3店

日本を外しているのは、国内のお客さんには売らない、という設定です。

除外の数は、店によって2件から201件まで大きくちがいました。
真ん中は63件。
ぼくの店は68件で、ほぼ真ん中です。

送り先をしぼる店もありました。
アメリカだけに送る店、アメリカとカナダだけに送る店。
全世界に出して一部を外すか、送る国を決めるか。
ここも店によって分かれます。

ひとつだけ、ぼくの店が少数派だったところがあります。
アラスカ・ハワイです。
ぼくの店は外していますが、受賞20店で外しているのは3店だけでした。
ここは、外している理由をもう一度たしかめます。


まとめ: 上の店の「ふつう」は、30日・返送料無料

  • 返品は「30日・返送料セラー持ち」がいちばん多い(20店中9店)
  • 60日にしているのは、最優秀賞をふくむ3店
  • 返品不可は4店に1店。たしかめにくいジャンルと、大量に売る店に多い
  • 海外向けの返品設定がない出品は、アメリカでは「返品不可」と表示される
  • 配送除外は、米軍基地あて・私書箱・ロシアを、ほとんどの店が外している

返品をどうするかは、ジャンルと売り方で答えが変わります。
でも「アメリカのお客さんに、どう見えているか」は、どの店もたしかめておいたほうがいいと思います。

あなたの店の返品設定、アメリカのお客さんの画面で見たことはありますか?


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