
「レンタルスペースは儲からないらしい」で候補から外すのは、もったいないです。
「わざわざ部屋を借りる人って、そんなにいるの?」
「もう店が多すぎるんじゃない?」
「家賃を払ったら、何も残らなさそう」
まだ物件を探す前なら、そんな印象かもしれません。
そこで最初から収支の計算を出されても、その前に「そもそも商売になるの?」ですよね。
ぼくは5年で23部屋のレンタルスペースを出してきました。
実際にお金が残っている部屋があります。
まずはその話をしてから、自分でもできそうかを確かめる方法を書きます。
前半:部屋を借りる理由は、ちゃんとあります

レンタルスペースという名前だけだと、何に使うのか分かりにくいです。
でも、使う場面に分けると具体的になります。
家では踊れないから、鏡のある部屋でダンスを練習する。
仕事の打ち合わせに、会議室を使う。
写真を撮るために、背景や設備のあるスタジオを借りる。
お客さんは、そこでやりたいことがあって、お金を払います。
しかも、一度使って終わりとは限りません。
ぼくのダンススタジオでは、教室の先生が毎週同じ曜日に使ってくれます。
練習やレッスンが続くなら、部屋も繰り返し必要になる。
こういう使われ方があります。
ぼくが1号店をダンススタジオにしたのも、予約サイトを見て、ダンス系の予約がよく埋まっていたからです。
ダンスが好きだから始めた、という順番ではありません。
すでに借りている人がいるのを見て、始めました。
ぼくの部屋では、実際にお金が残っています

「利用する人がいるのは分かった。でも家賃で消えるんじゃない?」
そこは、売上ではなく、費用を引いた数字で答えます。
教材にまとめたぼくの実績では、軌道に乗った部屋の手残りは、平均で月10万円前後です。
家賃、光熱費、Wi-Fi、清掃外注など、店舗の費用を引いた額です。
開業したばかりの店も含めて、誰でも月10万円という意味ではありません。
1号店は、初期費用が約90万円。
7ヶ月で回収しました。
始めるときに払ったお金が、店から出る利益で戻ってきた、ということです。
もちろん、ぼくの実績だけで、どんな物件でも儲かるとは言えません。
でも、「部屋を貸しても家賃で全部消える」という印象とは、違う結果が出ています。
一方で、ぼくにも騒音やビルの再開発で撤退した部屋があります。
利益が出ていても続けられないことはあるし、物件選びを間違えれば苦しくなります。
「儲からない店がある」と「レンタルスペースは商売にならない」は、分けて考えてほしいです。
ここまで読んで、「少なくとも商売として成り立つことはあるんだな」と思ってもらえれば、次の話に進めます。
後半:まずは、1日何時間で赤字を抜けるか

では、自分が始めるならどう確かめるのか。
ここからは、候補物件が見つかったときの考え方です。
最初に出すのは、損益分岐点。
売上と費用が同じになって、利益がゼロになる境目です。
それを、1日あたり何時間の予約が必要かに直します。
まず、家賃や管理費、通信費など、毎月かかる固定費を出します。
次に、1時間の貸出料金から手数料と利用ごとの費用を引いて、1時間あたりの取り分を出します。
割引や曜日による料金の違いも含め、平均の単価で考えます。
月の固定費 ÷ 1時間あたりの取り分 ÷ その月の日数。
これが、赤字を抜けるために必要な、1日平均の予約時間です。
清掃費などは、毎月の固定費として計上するか、利用ごとの費用として計上するかを分け、二重に引かないようにします。
光熱費など利用量で変わるものもあるので、まずは見積もりとして出します。
月の売上目標だけではピンとこなくても、「1日何時間借りてもらう必要があるか」なら、予約カレンダーと比べられます。
似た立地のスペースは、どのくらい埋まっているか

比較するスペースは、同じエリアに限りません。
別の駅でも、駅の規模や客層、周辺の環境が似ていれば参考になります。
住宅地にダンススタジオを出すなら、ほかの住宅地にある、同じくらいの広さのダンススタジオを探す。
駅からの距離、設備、貸出料金も比べる。
近くにあるというだけで、繁華街の人気店をそのまま基準にはしません。
教材では、比較するスペースを5店舗選ぶことを勧めています。
予約サイトでカレンダーを開いて、平日と土日に、何時間くらい予約が入っていそうかを見ます。
先の日程を一度見るだけでなく、日が近づくにつれて埋まる様子も確かめます。
教材に載せた、ぼくのダンススタジオの例では、2026年5月は31日間で97.5時間でした。
予約カレンダーから調べた推定値です。
日数で割ると、1日平均で約3.1時間になります。
これはその店の予約状況で、損益分岐点の数字ではありません。
このように日平均へ直して、自分に必要な時間と比べます。
似た条件の店には、必要な時間を上回るくらい予約が入っているのか。
それとも、営業している店でも届いていないのか。
後者なら、自分の店ではなぜ届くと思うのか、理由が必要です。
予約できない枠には、清掃や運営者の予定も含まれます。
外から見えるのは推定なので、1店舗だけで判断しません。
また、1日平均は毎日同じだけ埋まるという意味ではないので、曜日と時間帯も見てください。
常連さんの多い店や、繁忙期の予約を、開業直後の自分の店にそのまま当てはめないことも大事です。
噂でやめる前に、予約カレンダーを見てみよう

「レンタルスペースは儲からない」と聞いて、何となく候補から外す。
反対に、ぼくの数字だけを見て「儲かるんだ」と物件を借りる。
どちらも、自分が出したい店の様子はまだ見ていません。
まず、興味のあるジャンルのスペースを探して、予約カレンダーを開いてみてください。
どんな部屋に、どの曜日、どの時間帯の予約が入っているのか。
まだ候補物件がなくても、ここはできます。
物件が見つかったら、1日あたりの損益分岐点を出して、似た立地の店と比べる。
家賃が低ければ、同じ単価でも必要な予約時間は減ります。
数字が合わなければ、契約する前に別の物件を探せます。
なお、損益分岐点に届いたところでは利益はゼロです。
初期費用の回収や、自分の働いた分まで残すには、その先の利益も計算します。
税金や借入返済も含めた資金繰りは、店舗の運営収支と別に確かめます。
「儲からないらしい」から、「実際はどのくらい借りられているんだろう」へ。
今日は、気になるスペースの予約カレンダーを1つ見てみてください。
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比較するスペースの探し方、予約の調べ方、費用と回収期間の計算。
物件を借りる前に確かめる手順を、実際の数字と一緒に教科書にまとめています。
レンタルスペース経営の教科書
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販売価格は3部売れるごとに2,000円ずつ値上がりします(上限あり)。内容・最新価格は販売ページをご確認ください。
