レンスペの価格設定 AIに任せる

価格設定を1年ほど、まちがえていた店があります。
直したあと、月の利益は10万円近くまで戻りました。

やったのは、予約を曜日と時間帯ごとに数えたことです。
数えるのも、新しい価格の案を出すのも、AIに任せました。

今日は、そのやり方を5つのステップで全部書きます。
AIにそのまま貼れるプロンプトも、3本つけました。

  1. 予約を集める
  2. 曜日・時間帯ごとの稼働率の表を作る(プロンプト①)
  3. 新しい価格表の案を出す(プロンプト②)
  4. 予約サイトに反映する
  5. 毎週、先の予約を見て価格を上げ下げする(プロンプト③)

5つとも、ぼくはAIに任せています。


東京のいい場所だから、高めにした

ぼくはレンタルスペースを、累計23店舗出してきました。
そのうち11店舗が、ダンスのレンタルスタジオです。

10号店は、学生街の店です。
広さは40㎡。
人通りは、とても多い。

「東京のいい場所だから」と、価格を少し高めにしました。

ところが、ぜんぜん予約が入りませんでした。

直近12ヶ月の月の利益は、平均3.3万円。
ほかの店が月十数万円なのに、ここだけ低いままでした。

ダンスのレンタルスタジオ11店舗の表。10号店だけ月の利益が3.3万円

出典: ダンス本 第0部(無料で読めます)の11店舗の表。オレンジの枠が10号店です


月の合計だけ見ていると、空いている時間が見えない

月の売上や稼働率の合計を見ても、「なんとなく悪い」しか分かりません。

どの曜日の、どの時間が空いているのか。
そこまで分けて数えないと、どこを直せばいいか分からないんです。

でも、これを手でやるのは大変です。
1ヶ月の予約を、曜日と時間帯ごとに足していく。
正直、やりたくありません。

だから、AIに任せます。


ステップ1: 予約を集める

まず、1ヶ月分の予約を集めます。

ぼくの店は、どの予約サイトの予約もGoogleカレンダーに入るようにしています。
そこからAIに、日付・始まりの時刻・終わりの時刻の3つだけを書き出してもらいます。

お客さんの名前や連絡先は、AIに渡しません。
清掃やメンテナンスの枠は、次のステップでAIに外してもらいます。


ステップ2: 曜日・時間帯ごとの稼働率の表を作る

集めた予約を、このプロンプトといっしょにAIに貼ります。

あなたはレンタルスペースの価格設定の担当です。
下に、ぼくの店の予約一覧(1ヶ月分)を貼ります。
1行が1件の予約で、「日付・始まり・終わり」だけが入っています。

やってほしいこと:
1. 曜日(月〜日)× 時間帯ごとに、予約が入っている割合(稼働率%)の表を作ってください。祝日は土日あつかいにしてください
2. 時間帯の区切りは【あなたの店の値(うちは 3時間ごと)】
3. 営業時間は【あなたの店の値(うちは 24時間)】
4. 清掃・メンテナンス・予約止めの枠は数えないでください
5. 表のあとに、いちばん空いている曜日と時間帯を5つ、価格に関係なく予約が入っている曜日と時間帯を5つ書き出してください

予約一覧:
(ここに貼る)

ぼくの店では、この形のレポートを、AIが毎朝出しています。

AIが毎朝出しているレポート。曜日と時間帯ごとの稼働率と、空いている時間への提案

出典: ぼくのダンスのレンタルスタジオの朝レポート(AIがまとめたもの・2026年8月3日)。店名は消しています

この店は、土曜はよく入るのに、月曜と金曜がほとんど空いていました。
1ヶ月の合計では見えなかったことが、曜日と時間帯に分けると一目で分かります。

10号店も、こうして分けて数えたことで、どこを直せばいいかが分かりました。


ステップ3: 新しい価格表の案を出す

稼働率の表ができたら、同じ画面でつづけて、このプロンプトを貼ります。

上の稼働率の表をもとに、新しい価格表の案を作ってください。

店の情報:
- 使いみち: 【あなたの店の値(うちは ダンスの練習・レッスン)】
- 広さ: 【あなたの店の値(うちは 40㎡)】
- いまの価格(1時間): 【あなたの店の値(いまの価格表をそのまま貼る)】
- 来てほしいお客さん: 【あなたの店の値(うちは 学生)】
- 近くの競合の価格(1時間): 【あなたの店の値(予約サイトで調べて書く)】

ルール:
1. 時間帯の区切りは3つまで。お客さんが一目で「安い」と分かる、単純な価格表にする
2. 空いている時間は下げる。価格に関係なく予約が入っている時間は下げない
3. いちばん安い時間でも、1時間【あなたの店の値(うちは 500円)】より下げない
4. 長く使う人の割引: 【あなたの店の値(うちは 長く使うほど1時間あたりを安く)】
5. 毎週同じ枠で使ってくれている定期利用のお客さんの価格は、上げない

出してほしいもの:
- 曜日×時間帯の価格表
- 変える理由(1つにつき1行)
- いまの稼働のままだと、月の売上がいくら変わるか
- いまの売上を保つには、予約が入る時間が何倍いるか

ルールの1番が、いちばん大事です。

10号店のとき、AIが最初に出してきた案は、もっと細かく分かれていました。
なので、その案をそのまま使ったわけではありません。

時間帯を細かく分けるより、「ここは安い」と単純に思ってもらうほうがいい。

あわせて、「いまの稼働のままだと、売上はいくら下がるか」「何倍入れば元に戻るか」もAIに出してもらいます。
下げる前に、どこまで予約が入れば元がとれるかを知っておく。
これで、こわくなくなります。

10号店のくわしい数字と価格表は、ダンス本に書いています。


ステップ4: 予約サイトへの反映もAIに任せる

価格表が決まったら、予約サイトに反映します。
ここも、ぼくはAIに任せています。

ただし、予約サイトの規約で、AIでの自動化が制限されている可能性があります。
使うかどうか・どこまで任せるかは、各サービスの規約を確認したうえで自己責任でお願いします。

反映のコツは1つ。
予約サイト・公式サイトなど、価格が載っている場所を、同じ日に全部変えます。
どこか1つでも古いままだと、お客さんが迷います。
AIに頼むときも、価格が載っている場所の一覧を先に渡しています。

それから、日付を指定して価格を変えられるかは、予約サイトごとにちがいます。

  • スペースマーケット: 「特別営業」で、1日だけの価格を入れられる
  • カシカシ: 「特別料金設定」は、価格を上げる(割増)ことだけ
  • インスタベース: 「特別料金」が、スペース全体で1つの単価

次のステップ5で日ごとに価格を変えるなら、自分の予約サイトでできるかを、先にAIに調べてもらってください。


ステップ5: 毎週、先の予約を見て価格を上げ下げする

価格表は、作って終わりではありません。

ぼくの撮影スタジオでは、毎週月曜に、AIが2週間先までの予約を集計して、日ごとの価格の案を出しています。
空いている日は下げる。
予約が早く入っている日は上げる。

AIが毎週月曜に出している価格の案。予約の時間と、日ごとに上げ下げした価格

出典: AIが毎週月曜に出している価格の案(2026年10月5日・ぼくの撮影スタジオの1店分)。店名・プラン名は消しています

そのルールを、AIに貼れる形にしたのがこれです。

毎週月曜に使います。
下に、今日から14日先までの予約一覧(日付・始まり・終わり)と、いまの価格表を貼ります。

1. 日ごとに、【あなたの店の値(うちは 10〜22時)】に入っている予約の時間を合計してください
2. 次のルールで、日ごとの価格の案を出してください。基本のプランは変えず、その日だけの特別料金として出してください
   - 予約が0時間の日: 3日以内なら【あなたの店の値(うちは −20%)】、4〜7日先なら【あなたの店の値(うちは −15%)】、8〜14日先なら【あなたの店の値(うちは −10%)】
   - 予約が【あなたの店の値(うちは 9時間)】以上の日: 【あなたの店の値(うちは +15%)】
   - 7日以上先なのに、もう【あなたの店の値(うちは 6時間)】以上入っている日: 【あなたの店の値(うちは +10%)】
   - それ以外の日: いまの価格のまま
3. 次のことは、しないでください: 1時間【あなたの店の値(うちは 500円)】より下げる/いまの価格の【あなたの店の値(うちは 1.5倍)】より上げる/差が【あなたの店の値(うちは 100円)】より小さいのに変える。価格は【あなたの店の値(うちは 50円)】単位に丸めてください
4. 祝日は土日あつかいにしてください
5. 出してほしいもの: 日付・曜日・予約の時間・案の価格・理由の表。最後に、先週価格を変えた日と、変えなかった同じ曜日の予約の時間を比べて1行で

予約一覧:
(ここに貼る)

いまの価格表:
(ここに貼る)

最初は、毎朝この案を出していました。
いまは週1回にして、必要な週だけ価格を変えています。

効果を見るときに、気をつけていることが1つあります。
予約が増えても、手取りが増えるとは限りません。
見るのは、手取りです。

1時間の価格を下げたぶんを、予約の時間で取りかえせているか。
予約が増えた月こそ、手取りを前の月と比べます。


10号店は、月10万円近くまで戻った

10号店は、この流れで価格表を作りなおしました。
価格を下げて、予約の入る時間をふやす。
学生街の10号店には、これが合っていました。

月の利益は、10万円近くまで戻っています。

直す前と後の数字、新しい価格表は、ダンス本の第8部に全部書いています。

逆に、会議室の店では、空いていた平日の午前に、3時間のパックを作りました。
どの時間をどう直すかは、店ごとにちがいます。
だから、まず数えるんです。


価格は、予約のデータを見て決める

今日のステップは、この5つでした。

  1. 予約を集める(日付と時間だけ)
  2. 曜日・時間帯ごとの稼働率の表を作る
  3. 新しい価格表の案を出す(時間帯は3つまで)
  4. 予約サイトに反映する(価格が載っている場所を、同じ日に全部)
  5. 毎週、先の予約を見て価格を上げ下げする(見るのは手取り)

数えるのも、AI。
案を出すのも、AI。
価格を変えるのも、AIに任せる。

AIにどこまで任せるかは、各サービスの規約を確認したうえで、自己責任でお願いします。

まずは、先月1ヶ月分の予約を、プロンプト①に貼ってみてください。
いちばん空いている5つの時間帯が、あなたの店の伸びしろです。

あなたの店で、いちばん空いている時間はどこですか?


10号店の価格設定を直した全部は、本に書いています。

📘 『【きくりん式】レンタルスペースは「ダンススタジオ」で稼ぐ!完全ロードマップ』
ぼくの11店舗の実録と、10号店の価格表の直し方まで入っています。
第0部はまるごと無料で読めます。

販売価格は3部売れるごとに3,000円ずつ値上がりします(上限あり)。内容・最新価格は販売ページをご確認ください。


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