レンタルスペース、黒字は1日何時間?

レンタルスペースを出したい。

でも、この物件で本当に黒字になるのか分からない。

そんなとき、ぼくが計算する数字は、1つだけです。

黒字にするには、1日に何時間埋まればいいか。

ぼくは、これを「黒字に必要な時間」と呼んでいます。

ぼくはこれまで、レンタルスペースを累計23店舗出してきました。

この記事の例は、そのうちいちばん多いダンスのレンタルスタジオ(11店舗)の数字です。

いま運営している5店舗だと、こうなります(2026年7月)。

  • 黒字に必要な時間: 1日4〜6時間
  • 実際に埋まった時間: 1日8〜11時間

この差が、利益です。

今日は、この「黒字に必要な時間」の出し方を書きます。

計算は、割り算1回です。

※数字は、ぼくの店の実測です。あなたの物件で同じ時間になることを約束するものではありません。


計算は、割り算1回

式は、これだけです。

毎月かならず出ていくお金 ÷ 1時間あたりの手取り

例えば、毎月15万円が出ていく店。

1時間あたりの手取りが900円なら、15万円 ÷ 900円で、月に約167時間。

30日で割ると、1日5.6時間です。

1日に5.6時間埋まれば、トントン。

それより上は、ぜんぶ利益になります。

毎月かならず出ていくお金は、家賃・管理費・Wi-Fi・水道光熱費・清掃などです。

1時間あたりの手取りは、1時間の値段から、予約サイトの手数料を引いた額です。


この計算を、無料のツールにしました。

ジャンル(ダンス・パーティー・会議室・撮影)と、家賃と広さと1時間の値段を入れると、30秒で「黒字に必要な時間」が出ます。

ダンスなら、ぼくの店の実測とも比べられます。

無料の黒字診断の画面

無料の黒字診断の画面(最初から入っている例の数字のまま)。黒字に必要な予約は1日6.3時間、判定は○。ぼくの店の実測とも比べられます



ぼくの1号店で計算すると

ぼくの1号店は、家賃9.9万円です。

計算すると、黒字に必要なのは週に28時間くらい。

1日にすると、4時間です。

実際には、2026年7月は1日9.8時間埋まりました。

必要な時間の、2倍以上です。

だから、予約が少ない月でも、赤字になりませんでした。

家賃が安いと、黒字に必要な時間が短くなる。

最初の1店は、家賃を安く。

ぼくがいちばん伝えたいのは、これです。


線を引く: 1日5.5時間まで

ぼくは、計算した時間で、出すかどうかを決めています。

  • 1日5.5時間まで: ◎ 出していい
  • 1日6.5時間まで: ○ 先生の定期利用が入れば安心
  • 1日7.2時間まで: △ ぎりぎり
  • それより長い: ✕ やめておく

なぜ、1日5.5時間が線なのか。

ぼくの店で、いちばん埋まらなかった店の、いちばん埋まらなかった月。

それが、1日6.5時間でした。

必要な時間が1日5.5時間までの物件なら、いちばん悪い月と同じでも、黒字になります。

何時間埋まるかを、ぴったり当てる必要はありません。

外れても黒字になる物件だけを、選べばいいんです。

なお、この線は、ぼくのダンスのレンタルスタジオの実測から引いた線です。

ほかのジャンルは、無料の診断で「黒字に必要な時間」までは出せます。


まちがえやすいこと: 「必要な時間」と「実際の時間」をまぜない

黒字に必要な時間と実際に埋まる時間、この差が利益

ここは、ぼくも最初にかんちがいしました。

9号店の稼働率は、65%です。

それを見て、「65%も埋めないと黒字にならないの?」と思ったんです。

ちがいます。

65%は、実際に埋まっている時間です。

9号店の黒字に必要な時間は、1日4.7時間。

稼働率にすると、ずっと低い数字です。

物件を選ぶときに見るのは、必要なほうです。

実際にどれだけ埋まるかは、出してみないと分かりません。

だから、「外れても黒字」の線で選びます。


開業してすぐは、埋まりません

1つだけ、覚悟しておいてほしいことがあります。

最初の数か月は、必要な時間に届かない月があります。

例えば、11号店。

開業した月は、1日2.5時間でした。

半年後には、1日8時間前後まで育っています。

リピーターと、先生の定期利用が積み上がっていくからです。

なので、最初の3か月ぶんくらいの家賃は、手元に残しておいてください。


AIに任せていること

この計算は、ぼくは手でやっていません。

物件探しのツールをAIに作ってもらって、物件を入れると「黒字に必要な時間」が自動で出るようにしています。

例えば、例として入れた架空の物件だと、1日5.1時間。

判定は◎です。

物件探しツールの判定画面(例)

物件探しツール for ダンスの判定画面(例として入れた架空の物件。場所はぼかしています)

出店してからは、曜日と時間帯ごとにどれだけ埋まっているかを、AIが毎朝まとめてくれます。

「必要な時間」を下回りそうな店があれば、価格や集客を見直す合図になります。

物件サイトや予約サイトには、それぞれ利用規約があります。

ツールやAIを使うかどうか、どこまで任せるかは、規約を確認したうえで自己責任でお願いします。


まとめ

レンタルスペースで黒字になるかは、この3つで決まります。

  1. 見る数字は1つ: 黒字に必要な時間 = 毎月出ていくお金 ÷ 1時間あたりの手取り
  2. 線を引く: 1日5.5時間までの物件だけを選ぶ。外れても黒字になる
  3. 最初は埋まらない: 3か月ぶんの家賃を残して、定期利用で育てる

ぼくの5店舗は、必要な時間が1日4〜6時間。

実際は、1日8〜11時間埋まっています。

あなたが気になっている物件、黒字に必要なのは1日何時間ですか?


この計算の続き(家賃ごとの早見表、近くの店が実際に何時間埋まっているかの見方、最初にかかるお金と回収の目安)は、ダンスの教材の第4部に書きました。

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